VJという言葉が90年代はじめだか後半だかに出て来てしばらく立つけど、ここ1〜2年でやっと商業的に成功しそうな=「踊れる」映像演出のスタイルが確立されてきがする。

やはりきっかけは2003年11月に発表になったパイオニアのDVJ-X1。日本じゃその値段もあってものすごくバカアイテム扱いになり未だに国内じゃDJ EMMAくらいしか積極的に使おうとしている人は聞かないけど、やはり欧米ではやりだす。ラスベガスのRoonie Gや2ndNatureなんかはもうスタイルが確立されてきた感が。

もう一つの重要な流れはビデオマッシュアップ。こちらの中心は間違いなくNinjaTune。ずいぶん昔からやっているColdCutや、Hextatic、そして去年Eclectic Methodが徹底的にPVをリッピングしまくった、あたらしいステージへの宣言ともいえるタイトル「We're not VJs」DVDをNinja Tuneから出し、一部ではかなり驚きを持って迎えられたみたい。英国内では「DJにとってかわられる」とか、DJにも「映像知識のない俺はどうすればいいんだ」とかいうコメントがWebでもちらほら。

そして去年後半から今年以降注目される出来事としては、iPodのビデオ対応と、NumarkがだしたiDJ。そもそも初代iDJ自体なんかDJというものをさらに身近にしてくれる雰囲気に持っていった感じがしだしてるけど、今後ビデオ完全対応のiDJが出ると、このDVJ/ビデオマッシュアップスタイルがさらに加速する予感が。いままでMTVやDVDからリッピングするしかなかったPVがiTunesから買ってiPodで「所有」できることになったことはDVJのスタイル確立には大きい。

なんか80年代初頭にDJというスタイルが確立していった頃と似たような感じかなあ。
どちらにしろ法や社会的倫理の変革は欧米追随一途な日本からじゃ生まれないスタイル。